おいしさや安全性、利便性に加え、機能性が求められる食品。素材が持つ機能をいかせる商品を開発し、それを世の中に提供するための体制を整えています。

研究開発

近年、大麦の健康効果が注目されていますが、民間企業による研究はあまり行われていません。創業時より大麦の力を信じて商品を提供しているはくばくには、その機能性についての研究を進めることを目的とした部署、研究開発課があります。現在、研究開発課では、大麦の健康機能性のメカニズムを探る基礎的な研究や、人への効果を評価する研究などを行っています。そしてこれらの研究を人々の健康に役立つ商品作りへとつなげてまいります。

企画・マーケティング

新しい商品のコンセプトを設計するのが企画・マーケティングの仕事です。「人々の健康と豊かな食生活の実現」という理念をベースに、時代の傾向や消費者のニーズにアンテナを張って情報をキャッチし、次世代に支持される食生活を描き出します。

たとえば、1990年に発売されたロングセラー商品「骨太家族」は、健康志向の高まりと日本人のカルシウム不足という時代背景から、「家族とともにカルシウム」という明確なコンセプトを描き出し、多くの人々に受け入れられました。

「骨太家族」というインパクトのあるネーミングも、明確な商品コンセプトがあったからこそ生まれた。

商品開発

新たな商品の企画を、実際に商品として形づくるのが商品開発の役割です。おいしさや安全性、コストに加え、安定的に供給できることも大切な要件。農産物を原料とするため、品質が天候に左右されることもあり、商品の仕上がりにばらつきが出ないようにする対策も求められます。まさに試行錯誤の繰り返し。何百回もの炊飯を繰り返しながら開発した「十六穀ごはん」のように、企画・マーケティング、製造など複数部署がチームを組み、多様な視点で商品開発を行うこともあります。

技術開発

はくばくの原点にあるのは、黒い筋を目立たなくするために大麦の粒を二つに切った「白麦米」。麦を半分に切る機械などありませんでしたが、大麦を多くの人に食べてもらいたいという想いから切断機を開発しました。その後も「手打ち風の凹凸のある麺」「離乳食として使いやすい短い麺」など、これまでにない商品が提案されてきましたが、それを製造するための機械や施設がないことも多く、白麦米の切断機のように「世の中にない機械は自分たちで作る」の精神で設備を開発。さらに、それらの省力化や合理化などの課題にも取り組んでいます。

1953年に完成した大麦の切断機「峡南式高速度切断機」。