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サウジアラビアの伝統的な大麦のお粥には抑うつのような作用がある?

2022-01

サウジアラビアの伝統的な大麦のお粥「タルビナ」の抑うつ効果を確認するためにうつ状態のラットにタルビナを30日間食べさせたところ、症状が緩和することが分かりました!さらなる研究に期待が高まります!

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【論文・レポート】

タルビナ(大麦のおかゆ): 実験用うつ病ラットにおける神経伝達物質の調節効果と抗うつ様作用

Talbinah (Barley Porridge): neurotransmitters modulatory effect and antidepressant-like action in experimentally depressed rats

■概要
【目的】
サウジアラビアの伝統的な大麦のお粥であるタルビナは、うつ病を緩和し、ストレスを軽減するために食べられている機能性食品である。本研究は、タルビナに抗うつ薬のような効果があるかどうか調査するために実施された。

【方法と結果】
成体ラットに軽度の慢性ストレスを3週間与えたところ、尿中のドーパミンとノルアドレナリンの増加、およびセロトニンの減少を伴ってうつ症状が現れた。その後、未治療のラットはうつ状態を維持したが、30日間タルビナを摂取させたラットでは抗うつ薬治療ラットと同等にまで状態が回復した。

【結論】
タルビナによる抗うつ薬のような作用は、神経伝達物質の調整および酸化ストレスの改善に起因した可能性がある。将来的には、このような作用の根底にあるメカニズムを調査する必要がある。
■研究者
H.S. Alamri (Department of Medicine, College of Medicine, King Khalid University)
■出典
Eur Rev Med Pharmacol Sci 2022; 26 (1): 204-210

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