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AIもお墨付き!「カレーに、雑穀ごはん」のススメ


健康ブームや食の多国籍化から、白米やパンに限らず、好きな主食を選べる飲食店が増えています。例えば、ランチの定番のカレーライス。皆さんはどんな理由で、どんな主食を選びますか? 今回は「相性」に着目し、人工知能AIが示す雑穀の可能性を紐解きます。

AI食味センサーによって証明されたカレーにベストなごはんとは?

日本人の国民食ともいえるカレー。近年は欧風ベースのいわゆるカレーライス以外にも、インドカレーやスリランカカレー、さらにはスパイスカレーと呼ばれる独自のジャンルも登場し、その楽しみ方は多様さを増しています。加えてメインの具材を何にするかや、主食をターメリックライスやナンにする、もしくはお米の中でも玄米・発芽米・雑穀米を選ぶなど、組み合わせは無限大です。

そうした中、最新のAI技術によって、どんなカレーとどんなお米の相性がよいのかが明らかになりました。

※十六穀米=「はくばく おいしさ味わう十六穀ごはん」、もち麦=「はくばく もち麦」を白米と混ぜて炊いたものを使用

使用されたのは、慶應義塾大学が開発した、ヒトの味覚を再現するAI味覚センサー*1。甘味・旨味・塩味・酸味・苦味の基本5味の強さが算出し、その割合や素材の組み合わせによる味の感じ方の変化、相性度までをも人工知能によって数値化する画期的な機械です。

このAI味覚センサーによる相性度テストでは90%以上が「相性がよい」とされる中、「ビーフカレー」「野菜カレー」「シーフードカレー」と「白米」「十六穀米」「もち麦」をそれぞれ掛け合わせたところ、上のような結果が出ました。

すべての米で95%以上の「非常に相性がよい」となったことはさすがといえるでしょう。しかしここで注目したいのは、十六穀米ともち麦が、どのカレーにおいても白米よりも相性がよいという結果になったこと!

監修を行った味博士の鈴木隆一氏によると、「もち麦を含め雑穀は、白米よりも旨味やコクが強いため、カレーと味のコントラストが引き出されたのでは」とのこと。さらに、もち麦においては、野菜カレーとシーフードカレーの2種においてもっとも相性がよいと示されました。

もち麦の弱点をカレーが補う?

さらに今度は、生成AI*2の力を借り、そのもち麦がなぜカレーと相性がよいのか考えてみます。生成AIに「もち麦に足りない味は?」という質問を投げてみると、以下のような回答が。

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もち麦は健康的で栄養価の高い食材ですが、以下のような要素を追加して味を向上させることができます。

●塩:もち麦には通常、塩分が少ないため、味を引き立てるためには少量の塩を加えます。
●香辛料:カレーやクミン、コリアンダー、シナモン、ターメリックなどの香辛料を使用して、もち麦に深い風味を与えることができます。
●ハーブ:新鮮なハーブ(例えばパセリ、バジル、ミントなど)を刻んで加えると、もち麦に新鮮さと風味を加えることができます。
●酸味:レモン汁や酢を加えると、もち麦の風味に酸味を加えることができます。
●オリーブオイル:エキストラバージンオリーブオイルを加えることで、もち麦に豊かな風味と滑らかな質感を与えることができます。
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驚くことに、もち麦の味を向上させるとされたのはカレーに使われる代表的な食材ばかり。まだ不完全な部分がある生成AIなのであくまで参考回答ではありますが、世界中の膨大なデータをもとに答えが導き出されていることを考えると、もち麦とカレーはやはり高確率で相性がよいといえそうです。

今後は食の世界でも、こうしたAIの活用はより広がりを見せていくでしょう。白米、雑穀米、時にはオートミールなど、多様な楽しみ方ができるカレー。健康面はもちろん、科学的なエビデンスをもとに、合わせる主食を選んでみるのも楽しいかもしれません。

※1) 味覚センサー「レオ」による解析
※2) chat GPTを使用。回答は一例(2023年11月時)