研究員が集めた大麦の論文
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大麦が胆汁酸組成を変化させることで脂肪の蓄積を調節している!?
#腸内環境 #血清脂質 | 2023/12/1
大麦は胆汁酸組成を変化させることで、高脂肪食摂取時における脂質蓄積抑制効果を発揮していることがわかりました!
大麦にはまだまだ明らかになっていない機能がありそうです!
【論文・レポート】
高脂肪食の下で大麦を摂取すると、腸内胆汁酸組成の変化を通じて脂質生成遺伝子が抑制される
Barley consumption under a high-fat diet suppresses lipogenic genes through altered intestinal bile acid composition
- ■概要
- 【目的】
高脂肪食を投与したマウスにおける大麦の摂取が胆汁酸組成や脂肪の蓄積に与える影響を検討すること。
【方法と結果】
大麦粉を含む高脂肪食をマウスに12週間与えたところ、コントロール群と比較して血中脂質と肝臓脂質が有意に低下し、糞便中脂質に変化はなかった。さらに肝臓におけるFxr遺伝子の発現量が有意に増加した。回腸では胆汁酸の再吸収関連遺伝子Tgr5が増加し、盲腸以降では二次胆汁酸が増加した。また追加試験によって、大麦の摂取は肝臓におけるAMPKシグナルを活性化させるが、抗生物質を投与するとその効果がなくなることが分かった。
【結論】大麦の摂取による脂質蓄積の抑制効果には、回腸における胆汁酸の再吸収促進と、腸内細菌の二次胆汁酸合成促進によるAMPKシグナル活性化の2つの経路が関連していることが明らかとなった。 - ■研究者
- Kento Mio (1. Hakubaku, 2. Otsuma Women's University)
Naoko Iida-Tanaka (2)
Marina Togo-Ohno (1)
Natsuki Tadenuma (2)
Chiemi Yamanaka (2)
Seiichiro Aoe (2)
- ■出典
- J Nutr Biochem. 2023 Dec 9:125:109547