全粒穀物を含む乳児用のシリアルが、離乳期の健全な腸内細菌叢の発達をサポートすることがわかりました！

#腸内環境 | 2021-04

離乳期の乳児が全粒穀物シリアルを7週間摂取したところ、小麦シリアルと比較して病原性の大腸菌群が減少し、発酵性細菌が増加することがわかりました。大麦にも同様の効果が期待できるかもしれません！

【論文・レポート】

全粒穀物と糖を含む乳児用シリアルが離乳期における腸内細菌叢に与える影響：ランダム化試験

Effects of Whole-Grain and Sugar Content in Infant Cereals on Gut Microbiota at Weaning: A Randomized Trial

■概要: 【背景・目的】
離乳食による栄養補完は乳児の腸内細菌叢発達に重要な役割を果たす。この研究の目的は、全粒穀物を含む乳児用シリアルが離乳期の腸内細菌叢に与える影響を検討することであった。

【方法と結果】
本試験はスペインにて実施された。精製小麦と糖24gを含む市販乳児用シリアル（小麦群）または50%の全粒穀物と糖12gを含む全粒穀物シリアル（全粒穀物群）を43人の乳児にランダムに振り分け、離乳食として7週間与えた。シリアルを与える前と与えた後の腸内細菌叢を比較した結果、小麦群ではビフィズス菌が減少したのに対して全粒穀物群ではその量が維持された。また全粒穀物群では病原性の大腸菌群が有意に減少し、いくつかの発酵性細菌が増加した。

【結論】
全粒穀物を含む乳児用シリアルは、離乳期における腸内細菌叢の発達をサポートする可能性がある。
■研究者: Julio Plaza-Diaz (1. Department of Biochemistry & Molecular Biology II, School of Pharmacy, University of Granada, 18071 Granada, Spain. 2. Instituto de Investigación Biosanitaria IBS. GRANADA, Complejo Hospitalario Universitario de Granada, 18014 Granada, Spain. 3. Children’s Hospital of Eastern Ontario Research Institute, Ottawa, ON K1H 8L1, Canada.)
Maria Jose Bernal (4. Research and Nutrition Department, Hero Group, 30820 Alcantarilla, Murcia, Spain. 5. Institute for Research and Nutrition, Hero Group, 5600 Lenzburg, Switzerland.)
Sophie Schutte (4, 5) et al.

■出典: Nutrients. 2021 Apr 28;13(5):1496.

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