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不足しがちな食物繊維を手軽に摂れる食材とは?


お通じを良くするなどの整腸効果に加え、血糖値の上昇を抑えたり、コレステロール値を下げたりと、さまざまな健康効果が期待されている食物繊維。体内には吸収されずに排出されてしまいますが、健康に欠かせない大切な成分であることから「第六の栄養素」ともいわれています。しかし、現代の日本人の多くは、「食物繊維」が慢性的に不足しているのです。

食物繊維量は、野菜よりも大麦のほうが豊富!

食物繊維が多い食材というと、ごぼうやさつまいもなどが思い出されるかもしれません。しかし、実際には100gあたりの食物繊維量で比較すると、もち麦が圧倒的に多く、次に押麦などのうるち性の大麦が続き、ごぼうやさつまいもなどの野菜よりも大麦の方が多くの食物繊維を含んでいるのです。さらに、食物繊維には便のカサを増して腸のぜん動運動を活発にする不溶性と、腸内細菌のエサとなって腸内環境を整えて腸の動きをよくする水溶性の2種類があり、大麦には不溶性と水溶性の食物繊維がバランス良く含まれているのです。

1日約5gの食物繊維が不足している日本人

日本人の食物繊維不足、いったいどの程度、足りないのでしょうか? 1日に摂取したい食物繊維の目標量は、男性(18~69歳)で20g以上、女性(同)で18g以上です(*1)。一方、食物繊維の1日の平均摂取量を見てみると、男性(20歳以上)15.2g、女性(同)14.8gとなっています(*2)。つまり、3~5gほどの食物繊維が不足していることになるのです。では、不足している「食物繊維5g」を摂るために何をどのぐらい食べればいいのでしょうか?実際に5gを摂取できる食材の量の目安は次のようになります。

手軽に食物繊維を摂りたい方におすすめしたいのが「麦ごはん」。食物繊維の不足分を補うために必要な食材の量は、野菜よりも大麦の方が少なくて済むのです。たとえば、もち麦ごはんなら茶碗1杯あたり2.3gの食物繊維(*3)を摂取できるので、1日に茶碗2杯分を食べれば、不足している食物繊維の大半を補えることになります。おかずを作るのとは異なり、主食として白米に混ぜて炊くだけの手軽さで継続しやすいこともおすすめです。「麦ごはん」習慣、はじめてみませんか。

*1 「日本人の食事摂取基準(2015年版)」(厚生労働省)より
*2 「平成29年国民健康・栄養調査」(厚生労働省)より
*3 茶碗1杯150g換算で、白米1合に対して、もち麦50gを配合した場合