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今、人気のもち麦って、どんな麦?


大麦にも「うるち性」と「もち性」がある

米に「うるち米」と「もち米」があるように、大麦にも粘りが少ない「うるち性」と粘りが強い「もち性」があります。「もち麦」は、この「もち性」の大麦の総称です。大麦には食物繊維が豊富に含まれていますが、中でも一般的にもち性品種はうるち性品種よりも繊維量が多く、ぷちぷち・冷めてももちっとした食感がおいしいと人気を集めています。





昔の日本人は、貴重だった白米を補充する主食として大麦を米に混ぜていましたが、白米の生産が増えると大麦の消費量は減ってきました。しかし近年では、食物繊維が多い「健康食」として大麦が見直され、積極的に食べられるようになりました。大麦が脚光を浴びるようになった背景には、2006年にアメリカにおいて、大麦のβ-グルカン(水溶性食物繊維)が冠状動脈心疾患のリスクを下げる働きをするというヘルスクレーム(健康強調表示)が認められたことが大きな要因としてあります。さらに日本でも、β-グルカンを豊富に含むもち麦がテレビ番組などで健康食として取り上げられることが増え、もち麦への注目度が高まりました。

国内産と外国産のもち麦の違いとは?

現在、日本で販売されているもち麦の使用原料には、国内産と外国産があります。「外国産のもち麦のほうがβ-グルカンの含有量が多い」ともいわれていますが、厳密には外国産だから多いわけではく、大麦の品種により含有量は異なります。

もち麦は日本国内でも昔から作られていましたが、一部の地域のみで生産されていて収穫量は限られていました。安定した品質と収穫量が確保できる外国産もち麦を原料として使用することで、広く販売が可能になったのです。そして、もち麦のぷちぷち食感の強さとおいしさに加え、その健康効果によってブームが到来しました。商品に使用されている原料はβーグルカンの含有量が多い品種が選ばれるため、輸入しているもち麦はβ-グルカンの含有量が比較的多いのですが、国内産にもβ-グルカンをたくさん含んでいる品種があります。国内産でもおいしくて収穫量が確保できるもち麦を作ろうという取り組みは長年にわたり進められており、現在では品種改良もかなり進んできました。

もち麦の品種はあまり知られていませんが、白米のように個性を持った品種がたくさんあります。たとえば、β-グルカンを豊富に含んだ品種のうち、「ホワイトファイバー」はその名が示す通り色が白いのが特徴です。また、炊飯後に茶色く変色しにくい「キラリモチ」や、さらに新たな品種として「はねうまもち」なども登場しています。これからも、さまざまな機能を持ったもち麦の開発に期待がかかります。

はくばくのもち麦

はくばくでは、国内外問わず数あるもち麦の品種に対し、β-グルカン値などの栄養価はもちろんのこと、食味や食感、においなどの評価や研究を行い、総合的な見地から安心・安全でおいしい大麦を安定して提供できる価値ある商品づくりを行っています。