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オーストラリアで生まれた大麦「バーリーマックス」って?


食物繊維とレジスタントスターチが豊富な機能性大麦

「ダイエット効果がある?」「お通じがよくなる?」「メタボが改善できる?」
さまざまな健康効果が期待され、テレビなどでも取り上げられたスーパー大麦「バーリーマックス」とは、いったいどんな大麦なのでしょうか。

「バーリーマックス」は、オーストラリア政府*が10年の歳月をかけて開発した“スーパーフード”で、非遺伝子組み換えの新種の機能性大麦です。スーパーフードとは、栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品や、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつもののこと。バーリーマックスは、一般の大麦に比べて2倍の総食物繊維と4倍の「レジスタントスターチ」を含むスーパーフードなのです。日本では2016年からバーリーマックスを使用した商品が販売されるようになりました。

善玉菌のエサを腸のすみずみまで届け、腸内環境を改善

「レジスタントスターチ」は、消化されにくい難消化性でんぷんで、体内に入ると食物繊維として働きます。さらに、バーリーマックスには「フルクタン」「β-グルカン」という食物繊維も含まれています。これら3種類の食物繊維は腸内の善玉菌の大好物で、腸に届くとエサとなって善玉菌を増やします。しかも、分子の大きさの違いから、それぞれ分解スピードが異なります。フルクタンは分子が小さいため腸の入り口ですぐに善玉菌のエサになります。一方、β-グルカンは腸の中ほどでエサになり、分子が大きく不溶性のレジスタントスターチはゆっくり発酵分解されながら腸の奥まで届きエサになるのです。つまり、腸全体にまんべんなく善玉菌のエサが届き、腸内環境の改善に大きな期待が持てるのです。

*開発したのはオーストラリアの食品・栄養研究機関であるオーストラリア連邦科学産業研究機構