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飲む点滴「甘酒」で、今日も元気に!


江戸時代、夏バテ防止の栄養ドリンクだった甘酒

ここ数年、じんわりと人気になっている甘酒。「飲む点滴」「飲む美容液」などともいわれ、何となく健康や美容によさそうです。ペットボトルや紙パック入りなどさまざまな種類の市販品がありますが、最近では大麦で作った甘酒も出てきて、さらなる健康効果が期待できそうです。「飲む点滴」という異名からもわかるように、甘酒は栄養満点。ブドウ糖やアミノ酸、ビタミンB群、オリゴ糖などが含まれています。寒い冬の飲みものというイメージがありますが、江戸時代のころには滋養強壮に効果があるとして夏に飲まれていました。そのため、「甘酒」という言葉は、夏の季語になっています。

ちなみに、日本酒を絞った後に残る「酒粕」を水でのばし、砂糖を加えて作る甘酒もあります。こちらも、たんぱく質や食物繊維、ビタミン、ミネラルなど豊富な栄養分がありますが、7~8%程度のアルコールを含んでいます。

自宅でもできる、麦麹と麦ごはんで作る「大麦甘酒」

麹から作る甘酒は、砂糖を入れないのに甘みがあります。甘酒は米麹とごはんに水を加えて50~60℃程度で数時間発酵させて作りますが、このとき麹に含まれるアミラーゼという酵素がデンプンを分解してブドウ糖を作るからなのです。麹にはほかにもいろいろな酵素があり、たんぱく質やでんぷんなどを分解して栄養や風味などを作ってくれるのです。

炊飯器や魔法瓶などを利用することで、意外と簡単に自宅でも作ることができます。熱処理を行う市販品と異なり酵素が生きているため、より大きな効用が期待できそうです。また、米麹の代わりに麦麹を使うと、大麦の食感がしっかり残った甘酒ができます。粒が残るのでオートミールのような感覚で、ヨーグルトやフルーツと合わせて食べるのもおすすめです。また、ごはんを麦ごはんにすると、さらに大麦の風味が増すと同時に、大麦ならではのプチプチ食感も加わります。